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| 『 日本拳法 十法 』 |
| 2009年(平成21年)6月 |
| 『 日本拳法 十法 』 |
理事長 主席師範 猪狩元秀 |
今回は“二、呼吸法”について説明します。
日本拳法十法の中の日本拳法五法の二番目に“二、呼吸法”があります。
それを下記の三回に分けて説明して行きます。
1、 呼吸の概略と氣と心の関係。(6月)
2、 呼吸法の健康効果(7月)
3、 氣合について(8月)
1 呼吸の概略と氣と心の関係
人間は呼吸をしなければ生きられません。
人間は安静時で1分間に平均18回の呼吸をしているそうです。では、1日に何回ぐらい呼吸をしているのか氣になります。又、そんな事を考えた事が無い人もいるでしょうが。
老若男女、睡眠時、安静時、歩行時、走行時、階段上昇時 稽古中 等 状況で違ってきます。
社会生活上、一日中、睡眠、安静にしている訳には行きません。どのくらいかと言いますと、私の1分間15回の呼吸数で計算すると
1分間=15回とすると(吐いて吸ってを1回として)
60分間=900回
24時間=21,600回
となります。
これらは無意識で呼吸しています。自分の意思で止める事が出来ますが、1分間ぐらいで苦しくなり、自然に呼吸をしてしまいます。
では、呼吸とは何かを説明します。
呼(コ)(よぶ) 乎(こ)は息が下から上へと伸びて、ハの字のように散らばる様子を表した字。「呼」は「乎」と「口」を合わせた字で「乎」が発音を表す。乎が助詞に
使われるようになった為、「口」を付けて元の意味を表す様になった。
①よぶ。喉を開いて「はあ」と大きい声を出す。大声を出す。また、他人に声を掛ける。「点呼」「呼応」
②よぶ。名付ける。「呼称」
③息を吐く。「呼吸」「呼氣」「吐氣」
④「嗚呼(ああ)」とは溜め息をつく声。
「吸」(キュウ)(すう)「及」(キュウ)「とどく」と「口」を合わせた字で「及」が発音を表す。(口がある物に届いて吸いつくこと。)
①すう。ぐっと吸い込む。又、ぱっと吸いつく「吸氣」「吸着」
「呼」「吸」を合わせた「呼吸」とは吐いて吸うと書きます。
①息を吐いたり、吸ったりする事。
②生物が行う空氣や水から酸素を体内に摂り入れて二酸化炭素を出す働き。
③(ある事をする時の)人と人との間の調子。(形演武)
組になって仕事をする時の仕事を上手く運ぶ為の調子やリズム。息。
①②の空氣中から酸素を吸入し、体内の化学変化によって生じた二酸化炭素を体外に排出する行為です。
要するに呼吸とは人間の生命維持に必要不可欠なものです。
吾が協会の日本拳法五法の趣旨である「二、呼吸法」には
1、心身の健康
心の健康五法
1、腹式呼吸
2、先人の訓え
3、絆
4、作法
5、医食同源
身の健康五法
①腹式呼吸
②ストレッチング
③有酸素運動
④筋力トレーニング
⑤医食同源
(日本拳法十法の説明の終了後、心身の健康十法の説明をします。)
㊟ 心身の健康十法には「腹式呼吸」「医食同源」が重複しており、それだけ心身の健康には大切なのです。
2、緩急の呼吸法
①緩:三、五、九呼吸法。丹田呼吸。瞑想法による精神統一。礼法時の呼吸法。
②急:氣合(有声・無声)
3、氣迫(氣魄)
①何ものにも屈せず、立ち向かって行く強い精神力。
②氣力。
③意氣込み。
※ 氣(意志)とは
「气」(キ)(ケ)(きがまえ)(息が折れ曲がって出る)と「米」を合わせた字。气が発音を表す。気は略字
①米を蒸かす時の蒸氣の事。
②喉から折れ曲がって出る息。「氣息」
③ガス状をしたもの。「空氣」「元氣」
④人の心や身体を活動させる力。「氣力」「元氣」「生命の根源」
⑤漢方医学で人体を守り、生命を保つ陽性の力。「衛氣」
⑥天候や四季の変化をおこす元のなるもの。又、一年を24に分けた1期間。
又、一年を24に分けた1期間。
24氣。「天氣」「節氣」
⑦なんとなく感じられる勢いや動き。「氣運」「氣配」
⑧心の動き「氣が強い」
陰陽=氣
中国の易学でいう宇宙の万物を創り出す相反する性質の二つの氣。
陰氣
①万物が衰え、消滅しようとする氣。
②天氣、雰囲氣、性格、性質等の暗く、晴れ晴れしない様。日陰(ひかげ)
例 地、月、夜、女、柔、静、暗、偶数 等
③消極的、受容的とされるもの。又、一般に沈鬱で不活発なこと。
陽氣
①物事の表立ったところ。日向(ひなた)
②積極的、能動的であるとされるもの。
③明るく輝く太陽のこと。
④明るく、暖かい。「陽春」
例 天、地球、昼、男、剛、動、明、奇数 等
追記 「宇」を空間、「宙」を時間とする説や「宇」を天、「宙」を地とする説などがある。
ビッグバン(big bamg)
宇宙の進化の出発点となったとされる大爆発。(127億年前という説がある。)
天地は元は混沌として一つであったものが陰の氣が地となり、陽の氣が天になり天地(宇宙)が創造されたという中国古代思想。
4、間(ま)
日本の伝統芸能で「拍」と「拍」(動作と動作)の間の時間的間隔。
転じてリズムやテンポの意にも用いられている。
①間の取り方が上手い。
②間を外す。
以上、呼吸と氣の関係を説明しましたが呼吸と氣ともう1つ切り離せないものがあります。
それは 心(意識)です。
前述した「心の健康」「氣迫」の説明の中に「心の働き」と書きましたが、では「心」とは何かを説明します。
※ 心(意識)とは
心(シン)(こころ)心臓を描いた字。
①浸(シン)(浸み渡る)と同じ仲間の言葉で血液を身体中に浸み渡らせる心臓のこと。
②こころ。感情、意志、知識(思考)等の元になるとされるもの。精神。
③心臓で精神活動が営まれると考えた所から「心身」。
④物事の中心。又、中心にあって大切なもの。
⑤思いやり。趣味を解する氣持。
先人は「心」の事を「鏡」に譬えた。心鏡=氣持。心の様子。
②に書いたように氣(意志)の元になるものであり「心」は「氣」を生じさせる大変重要な母体である。
「心形一如」
①心で思った事は鏡に写る如く、形として現れる。
②心と形は一つである。
③心で思っていても、それを形(実践)にしなければ一つにはならない。
④知行合一。
以上、心(意識)の説明です。
呼吸、心、氣の関係は切っても切れない関係であり「一如」です。
次号 「呼吸法の健康効果」に続く |
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