・50周年 ご挨拶


特定非営利活動法人
日本拳法協会
理事長  石黒邦男


 本日ここに、日本拳法協会創立50周年を、このように厳なうちに祝うことができますことを、皆様とともに喜びとするところであります。

 日本拳法の名乗りをあげて70年あまり、協会創立から50年。先人たちの足跡をたどるうちに道となりました。

 日本拳法の法とは道です。日本古来の武道文化、精神文化を教導の道として、今、千人の会員が行進しているのです。実際に千人の集団が野原を行進したならば、その跡には道ができます。皆さんは、その道を歩んでいるのです。

 これまでの50年の多くは、ただ撃ちあうことを続けて来ました。防具稽古といって実乱撃ばかりに、その時間を費やしすぎたと思います。法は道也と言いながら教えることに積極的ではなかったのではないでしょうか。

 技術の面にかぎらず、伝統的に受け継いだ武道文化といわれる精神性、危機への対応など、武道のみちを行く者にとって学ぶ事柄は際限なくあるのです。

 武芸十八般といいます。武芸は兵法の一分野にすぎません。兵法百般といい国を治め国を拡め、国を守り国を富ませるための技であり、戦国時代に大きな勢力を示した武将は兵法をよく心得ていた人です。兵法百般というのですから、大学の科目より多いことになります。

 戦国の武将は大学でも教えないことでさえ心得ていたということです。身体をはって、命がけで、必要に迫られて身に付いたということもあるでしょうが、彼らは学んだのです。武将として街道を征くのには命がけで学んだのです。私たち日本拳法のみちをゆく者も学ぶことに務めなくてはなりません。

 日本拳法協会は創立45周年を機に、NPO法に照らしてあてはまる社会教育、文化スポーツ、環境、地域の安全、国際協力、青少年の健全育成、そしてこれらの活動をする他の団体に助言支援をすることを掲げて、内閣府認証の全国区で活動する特定非営利活動法人日本拳法協会に進化したのです。NPO法に則って、これに兵法の心得を加えて活動しようとするものです。

 昔の預言者が世紀末であると言った、その世紀に生きる対応が必要とされるときが来るかもしれません。地球環境の変化、核の危機、原発事故、エネルギー、食料、テロ、犯罪、荒れる青少年、家庭の荒廃、経済不安、地震などの自然災害、空も陸路も安全はないと覚悟しなければならない。

 安心安全はどこにもない。このような時代は預言者の言をまつまでも無く、まさに世紀末ではありませんか。その原因は人間が作り出しています。全ては人間です。人間に原因があるのなら、それは教育で解消可能です。学校教育の方向変更は、法律から変えないとなりません。

 学校教育で良い人間を育て良い社会、安全な社会を求めるのには大変な時間がかかります。武道で人としての心得を植えつけるのは今日からでも出来ます。いえ、すでにやっています。皆さんが、すでに実行している人間教育を活動テーマとして邁進していただきたい。

 町ぐるみ会社ぐるみの活動に発展させたら大きな効果が顕われます。皆さんが育てた心得ある人材を、会社に学校に、またはそれぞれの地域に、配置できるようになったなら、それは物凄い浄化システムとして機能するでしょう。

 企業の体質が健全になります。関連して経済への不安材料が減少します。犯罪の防止、災害対策、健康増進、環境対策にも効果をみせるでしょう。近所となりの無関心や見て見ぬふりがなくなり、家庭の崩壊、荒れる青少年の抑止効果も見られるでしょう。国内ばかりでなく国際的に活動が広がれば日本の評価が高まります。

 尊敬される日本になります。そのような心を育むための第一歩として、救命救急のレッスン、地域での植樹、空き缶やゴミ拾いを体験しよう、社会の役に立とうとする心、奉仕の心を育てようと皆さんに呼びかけているのです。どうか実践していただきたい。

 誰にでも出来ることです。あなたにも出来ます。やるか、やらずに自分に言い訳をさせるあなたになるかです。良いことだと思うことを率先してやるあなたに変身するのです。あなたが変わらなければ、周りは変わりません。

 あなたのやる気が協会を発展させるのです。50周年を境に奮起する皆さんに期待します。



・大会実行委員長 ごあいさつ

特定非営利活動法人
日本拳法協会
理事長  石黒邦男

 日本拳法協会創立50周年記念事業の一環として、本日ここに平成17年度全日本拳法団体選手権大会、高校生選手権大会、小中学生選手権大会を併せて開催するはこびとなりました。

 日本拳法の名乗りをあげて70年あまり。協会として50年。団体選手権大会は、ここで30回をかぞえます。私が主宰する静岡県チームが、その第一回大会から参加出場したことは想いで深いものがあります。70年、50年、30年と数えるのは、アメリカ式ならマイルストーン、日本式なら節目です。

 この50周年は協会にとっても大きな節目です。協会の成長過程からすると、今はまだ幼児期です。50年という長い幼児期を過ごして来たのです。ここで少年期に入らないと、いつになったら青年になれるのでしょう。ある心理学者のグループの研究では、人間は自分の意思で成長することを拒否すると成長が止まるのだといいます。

 日本拳法協会は発展を願い続けたにもかかわらず成長はわずかでした。
皆さん、この50周年を機にメジャーを目指そうではありませんか。皆さんが、大きく成長するのだという強い意志を持つことが大事なのです。会員、一人ひとりに、その意思があれば、皆さんの行動が、協会という集団を飛躍へと向かわせます。

 皆さんが参加する協会は、内閣府認証の全国区のNPO法人です。特定非営利活動法人 日本拳法協会はいまや一つのブランドになりつつあります。そのことは公的機関との交流、ウェブサイト、モバイルサイトに寄せられる反響などから感じ取ることが出来ます。それは、教導集団としての評価です。われわれは教え導くことを実行できる集団であると認められつつあるということです。このことを皆さんの誇りにしてください。

 大会を例にとっても、運営、進行、審判、どれを見てもきちっと、公正に行われています。ある来賓の方が、すがすがしいと表現されました。作法にかなった行動には美があります。本日、出場の選手のみなさんの入退場を見ても

 すがすがしい行動美があります。ブランドと言われる所以だと思います。ブランドとは知的、文化的、美的な財産です。そして精神的な財産でもあります。皆さんには、そういう財産があるのです。この財産を活かしましょう。そして共に飛躍しましょう。